「先生、食べちゃっても良い?」
第5章 部屋
さっきのキスの事もあるし、そう簡単にはさせられない……。
「まだ……しない方が良いんじゃない?」
キョウ君の両肩を押して、中断させる。
そんな私を上目遣いで見て来て、
「…何で? 先生」
少ししかめたキョウ君は、今度顔を私の顔の前に近づけるとそのまま口付けを落とす。
……つもりだったようだけど、私がぷいっとそっぽを向くと。
拗ねたように両頬を膨らませた。
うう……そんな顔したってダメなんだから……。
「…ふぅーん。そういう事? 俺がおあずけばっかりしてるから、お返し?」
「いや、キョウ君、あのね?」
「俺は……したい! 先生と今すぐHしたい!」
いやそんなはっきり言われても……。
早くキスの事を聞かないと、このまま強引にされそうだ……。
聞き辛いけど、でも勇気を出して聞かないと。
「…さっき……女の子とキスしてたよね? あれ、誰?」
「女の子? 伊月の事?」
「伊月……?」
「あいつ男だよ。ゲイの友達」
ゲイ……?
って……はいっ!!?