バラードは君だけに
第4章 フラッシュバック
仲良くって、ますます戸惑ってしまう。
私はどちらかと言えば地味なタイプで流行にもうとく、この二人に釣り合うのだろうか?
そうこうしているうち、海斗が登校して来た。
私を見つけて近寄ってくる。
「美羽、おはよう」
「あ、おはよう海斗」
するとサオリさんが海斗に言う。
「ねえ海斗。私達これから、鈴木さんと仲良くさせてもらうからよろしく」
「えっ」
海斗は私を一瞬心配そうに見て、二人に言った。
「いいけど、美羽はお前らと違って純粋無垢な子だからな。間違っても悪い道には誘うなよ?」
海斗ってば、何言うのよ〜!
私は気が気ではなかった。
「言ってくれるじゃん。あたしはこの子が気にいっただけよ。それの何が悪いの?」
え…
するとレイナさんが言う。
「そうよ。ずっと一人でがんばっててえらいなって思ってた。あたしこういう芯の強い子って好きよ。
それになんだか気も合いそうだから」
「そっか」
海斗は私を見て微笑んだ。
「良かったな、美羽」
「うん」
私も海斗に笑顔を浮かべた。