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バラードは君だけに

第11章 愛しの君


「点滴終わったので針抜きますね」

「…ん」

看護師さんの声で私は目が覚めた。

ここは……病院?
そうだ。私、海斗とスーパーへ行く途中で意識を失ったんだっけ。


すると

「美羽、気がついたんだな!良かった」


私を心配そうに覗きこむ人がいた。

「…湊さん…どうせまた消えるんでしょ?もう、信じない…」


「消えないって、ほら!」

私はそっと、その頬に手を伸ばし確かめた。


「っ…」

湊さんの手が、私の手に重なる。

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