テキストサイズ

それは恋のレッスン

第2章 ☆ブラックコーヒー


 それから八年――――…。

 社会人となり男性と一緒に働くようになった今では、男性がみんなそんなひとばかりではないって頭ではちゃんと解ってる。


 ―――そう・・・頭では。
 でも、セックスに対する嫌悪感は残ったままだ。

 大人になって、お付き合いすれば‥いずれソレに行き着くのは自然の摂理だ。もしかしたら本当に私は不感症かもしれないし、この躰に男性を受け入れられるかどうか未だ自信はなく。

 それなのに、手に我慢させるのは酷なことだし、恋愛に幻滅しまった私は男性とは一定の距離を置いて接するようになっていた。

 そんな私に対して、恵美子は心のリバビリしないとバージンのままお婆ちゃんだよ?って口酸っぱく言うけれど、若い頃の苦い恋のせいで臆病になってしまっていたのに輪をかけ、八年のブランクが私のハードルを高くしていて。だから二十八歳になってもなお、ほぼバージンなのだった。



ストーリーメニュー

TOPTOPへ