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それは恋のレッスン

第3章 ☆長谷川書道教室


 会社からひと駅先。そこから歩いて3分程の場所にある古民家。そこが長谷川書道教室のある場所で。


―――課長を見返してやりたい!


 そんな気持ちからお習字を習いに行くことを決意した私だったけれど、・・・・それだけじゃなかった。

二十八歳。

 若いといわれる年齢は過ぎたけれど。だからといってもう・・若くない、そうひとから言われるほど年齢重ねたわけでもなく―――。
 三十歳を目前としたアラサーな私は、何も変われていない自分に少し嫌気がさしていた。

 友達から届く結婚式の招待状の数も、そろそろ打ち止め。
 仲のいい友達で、結婚していないメンバーはもう三人しか残ってはいない。

 招待状が落ち着いたと思っていたら、今度は出産の報告ラッシュが始まり、
可愛い子どもを授かったという報告は、今年に入ってからすでに四人の友達から受けていた。

 一緒に遊んでいた仲間たちのその幸せそうな様子に、良かったねー!と喜ばしい気持ちになるのと同時に、‟羨ましい″―――そんな思いが胸を掠めてしまうのは仕方のないことだと思う。



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