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それは恋のレッスン

第3章 ☆長谷川書道教室


「わたし、変わりたいんです!!」


でも。
そんな中、先生が軽い調子で口にした、
『なんで書道を始めたいと思ったか』という質問に対して、私は思わずそう叫んでしまっていた。


「・・・すいません。質問の答えになってませんでした」
「ふふ、大丈夫ですよ。
宇佐美さん、変わりたいだなんて、何故そんな風に思ったんですか。
そもそも、変わる理由に書道を選んだ理由が僕にはとても気になってしまいます。宇佐美さん、よかったらその理由を僕に教えて下さい」

「そんな・・・、凄い理由なんかじゃ、」

「でも、貴女はここを訪ねてきてくれたじゃないですか。それは何故?」
「それは―――――」


 先生は聞き上手だった。

 私の話を遮ることなく、時折話を促すようにして私の話を聞いてくれたので、気がつけば、課長のことや、心のモヤモヤを結局洗いざらい打ち明けてしまっている自分がいた。


―――流石に、昔のトラウマの話は、初対面の男性に対して話すべきことではないので、打ち明けてはいないけれど。



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