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新）「どうしましょう。家まで無くなっちゃいました・・・」


悠）「あはは。本当だね・・・」


あたしと新八君は無表情で家を見つめる。


すると銀さんがぱっちりした目をあたし達に向け話始めた。


銀）「・・・もういいですよ。僕の事はほっておいて」


悠・新・神）『！！』


銀）「みんな帰る所があるでしょう？僕の事は気にせずにどうぞ、もう自由に生きてください」


悠）「銀さん？」


銀）「聞けば僕は君たちにロクな給料も与えずに働かせてたみたいだし、こんな事になった今ここに残る意味なんて無いでしょう。記憶も住まいも無くなって僕この世に生きていた証は無くなりました。でも、これも良い機会かもしれない。みんなの話じゃ僕も無茶苦茶な男だったみたいだし。生まれ変わったつもりで生き直してみようかなって・・・。だから万事屋は今日で解散しましょう」


銀さんの口からでた思いがけない言葉にあたし達は固まる。


そんなあたし達をよそに銀さんはどこかに歩いて行く。


新）「う、嘘でしょ？銀さん！！」


神）「やーヨ！！あたし給料いらない！！酢昆布で我慢するから！！ねェ、銀ちゃん！！」


新八君と神楽ちゃんが必死に止めるも銀さんは聞く耳を持たない。


悠）「待ってよ銀さん！！あたし達はそんな貴方でもそばに居たいんです！！誰かに強制されたからとかじゃなく、無意識に貴方といたいと思っているから一緒に居るんです！！だから行かないで！！」


あたしは銀さんに駆け寄り腕を掴んだ。


銀）「すまない。君たちの知っている銀さんはもうここにはいない。それに・・・悠さん。貴方は素敵な人だ。僕に構ってる暇があるなら良い男見つけて幸せになってください」


悠）「そんな・・・」


あたしは銀さんに言われた言葉がショック過ぎて腕から手を離す。


銀）「それじゃあ」


銀さんはあたしの顔を見ずに挨拶しまた歩き始めた。


新）「銀さんちょっと待ってよ！！」


神）「無理ヨ。お前社会的応力ネーから！！バカだから！！」


悠）「いかないで・・・いかないでよ！！銀さん！！」


あたし達が懸命に叫ぶも銀さんは夕日の中へと消えて行った。