きみじゃなきゃだめなの
第2章 きみじゃなきゃだめなの2
小さい欠片になったヌガーを取り出したけど顔はそむけて、
首筋はトマトみたいに真っ赤だった。
「あ、わりぃ…その、お前もう子供じゃねーのに…」
ってウィルの声は上ずってて、
いつもの冷静で鈍感な彼じゃ全然なかった。
自分でしたことにびっくりしてるみたいで。
いてもたってもいられないって感じでソワソワしてるし
あ、よだれだらけの指ズボンで拭いてる。
わたしの顎にかけてる手もそのままだし、
その手がちょっと震えてるのが伝わってくる。
体温も高いみたい。
「ねぇ、手」
あ、わりっ!
ってすばやく離してブンブン振って完全に挙動不審。