
百鬼夜行左藤家黙示録
第12章 激闘雀鬼
だが義明はすんなり帰っていった
どうも有り金自慢だったようだ
私は思わぬ臨時収入に浮かれ
欲しかったゲームを買いに急いだ
地球は回り朝が来て夜が来る
つまり人生とは
辛い事があれば楽な事もある
最近なにかと不幸続きな私にも
些細な幸せはやってきたようだ
しかし人生のそのサイクルというか
幸福から不幸のスパンが
私の場合なぜか異常に早いのだ
あれだけ無断欠席を続けていた義明が
ホームルーム前の教室に顔を覗かせる
「今日学校終わったらちょっといいか!?」
私の幸せは儚くも1日で幕を閉じたようだ
