
百鬼夜行左藤家黙示録
第15章 儚い希望
すると義明は何かを悟ったような顔になった
「…そうだよな
働けばいんだよな…
そっか!働けばいいんだ!」
「!?
いきなりどおした!」
「いやーありがとな!
目が覚めたわ!」
にわかに信じがたい事だが
なんと義明が働く決心をしたようだ
思えば今まで犯罪に手を染めてた義明に
なぜ私は職探しをしてあげなかったのだろう
たしかに中学生という事もあるのだが
探せば何かしらあったはずだ
私は左藤家イコール誠実とは無縁と決めつけ
犯罪一色の方程式を当てはめていたのだ
