百鬼夜行左藤家黙示録
第15章 儚い希望
もともと不良グループから嫌われている
いやほとんどの生徒から嫌われている義明は
いつかこんなつけの精算じみた
逃げ場の無い四面楚歌な状況に陥るのは必至
義明のように非行は繰り返すが
しかし不良のグループには属さないという
なんとも中途半端な小悪党には
白か黒かをはっきりさせる日がくるのだ
つまりまさに今この瞬間こそが中立である
「つーかお前気合い入ってんな!
今回までのは見逃すからよー
俺らにもパクってきてくんねーか?」
このタイミングでのスカウト
不良のリーダー格というのは
どの世界でも頭がキレる
だがこれを受けて義明は
「余裕っしょ!!!」
いきなり元気になったが
彼は分かっているのだろうか
それは不良グループへの参加という意味だと