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百鬼夜行左藤家黙示録

第15章 儚い希望


あの義明革命の日より1週間
不良達の間では
義明の話題が飛び交っていて
これにより確かに今までの義明にはない
ポジションを手に入れたのだが

「あいつ言えば
なんでもパクってくんじゃね?」

「仕事は早いよな!」

「つーか名前なんだっけ?」

「万引き中毒だよなー!」

これはとても好転したとは言い難い
私は義明の心境を確認した

「おい義明!そろそろ足洗えよ!」

「いやー!友達に頼まれちゃ
断れねーだろ!
それに淡路に金返せたしよ!
良いことづくめじゃね?」

私の助言の空気感は
常々自覚している

だからこそわかるが今は無理だ
このどや顔バージョンの義明は
RPGお馴染みの無敵モードなのだ

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