百鬼夜行左藤家黙示録
第16章 京を駆ける忍
そう義明だ
「ふざけんな!
はっきり言うけどな!
お前と去年同じクラスで
そうとう被害にあってんだぞ!」
「いきなりどーした!?
まあ落ち着けって!」
これが落ち着いていられるだろうか
たしかに義明にあたってもしかたないのだが
義明がいなければ私が怒る事もない
そもそも5クラスもあって2年連続とは
確率的にはそうとう薄いのだが
こんな漫画みたいな事がなぜ起こるのか
「いやー!
お前と同じクラスにしてくれたら
ちゃんと学校来るって
去年担任に言ったんだわ!」
さすが策士と言ったところだ
もはや怒りを通り越して
尊敬の念すら湧くレベルである