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百鬼夜行左藤家黙示録

第16章 京を駆ける忍


いったい何が起こっているのだろうか

義明が学校の行事に参加する
それも金を払ってまで

「おいおい!
修学旅行って遠足とは違うぞ?
新幹線とか旅館とかの金がかかるんだぞ?」

「わかっとるわそんな事!
まあお前らは
親が払ってくれるんだろうけどな」

「そりゃ俺ら中学生だし
金なんかそんなに持ってねーよ
てかなんでそこまでして行きたいの?」

「思い出に理由が必要か?」

「!!」

どうやら私は誤解していたようだ

いかに義明と言っても
やはり人の心というのはあったのだ

それにそんないたいけな少年のハートを
つまらない事でケチをつけた自分が
なんだかやるせなかった

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