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百鬼夜行左藤家黙示録

第6章 暴走果てしなく


「2万と7百円です」

会計を聞くというだけで
払う意志を伺えるが
そんな金額持ってるはずは無いと思った
店員は疑ったままだ

「カード使えます?」

この質問で中学生でも
一瞬だが二十歳そこそこに見えるから
不思議なものだ
おまけにこんな場末の飲み屋で
カードが使えるわけがない

「なんだよカード使えないの?
じゃあそこのコンビニでおろしてくるから
ちょっと待ってて」

まるで店が悪いかのような態度で
少し高圧的になれば
店員によっては欺けるのだ

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