百鬼夜行左藤家黙示録
第9章 魔王の才を継ぐもの
「俺はともかくとして
なんで他の奴まで売ったんだよ!
明日学校でリンチされるからな!」
義明は身の保全の為に
周りの人間を生け贄に捧げようとしたのだ
とても許されることではない
当然私は怒っていたのだが
何故か義明はスッキリした顔をしていた
「お前がいくら義男の息子といえど
やっちゃいけない事があんだろ!」
すると義明は
いきなり真面目な顔になり語り始めた
「俺はこれからいろんな
ジャンルの犯罪に取り組むつもりだった
だけど今回窓にはまった時にわかったんだ
俺には物を盗むしかないと…」
「それとこれは関係ねーだろ!」
「まあ聞いてくれ!
逆に俺は窃盗の才能というよりも
窃盗の神に愛されているということに
今回やっと気が付いたんだ!
そういう意味ではお前にも感謝してるよ!」
もう返す言葉も無かったが
文字どおりこれが中2病なのだろう
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