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百鬼夜行左藤家黙示録

第10章 堕落の果て


私は急ぎ足で自宅に戻ると

「おいーす!
いやーさっぱりしたあ!」

寄生虫の分際で勝手に風呂に入り
私のコーヒー牛乳を飲んでいる

だがそんな悩みも今日で終結を迎える
私の担任からの手紙を叩きつけた

「なんじゃこりゃ!
義務教育のくせに成績出さないだと!?」

「あのなー
義務教育だから行かなきゃ行けねんだよ」

「でもクラスの輩がめんどくさいんだよな」

「めんどくさくしたのもお前だろ!
きっちりけじめつけろ!」

「他人事だと思って勝手な事言うなよ!」

「俺んち潜り込んでる時点で
他人事じゃねんだよ!」

「…あー言えばこー言うな…」

「…」

口論の末
ようやく学校に行く気になったようだ
義明は地獄を見るだろうが
私がそこまで助ける義理は無い

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