Sparkling!
第9章 ヤキモチ
二宮side
「大野さん、食事出来ましたよ?」
大「いい匂い♪」
「「いただきます。」」
大「うんまい♪」
「ケチャップ付いてますよ?」
大「にの、とって〜。」
「はいはい。」
そばにあったティッシュに手を伸ばし拭き取る。
俺、いっつも思うんだけど、
デビュー当時のあの、滑らかなステップ、
繊細な手の動き、
寸分の狂いもない完璧なターン。
太陽が沈みかける中、
鏡の前で汗を拭いながら一心不乱に躍り続ける大野さんがスゴくカッコよくて。
ホントに、何度見てもカッコよくて憧れてた。
でも、一番年の近い翔さんといっつも一緒にいて、
俺なんかの入る隙間なんかこれっぽっちもなくて、
翔さんといい仲なのかな?と思って、
いっつもヤキモキしていた。
でも、表向きは、生活費の節約のため、とか、
自分なりに言い訳を考え同居生活をスタートさせた。
もちろん、自分の中ではあわよくば、と、言う考えがなくもなかったが、
俺のプライドが許さなかった。
でも、こんなめんどくさい俺を好き、って言ってくれた大野さん。
遠回しな言い方しか出来ないけど、
俺もあなたが大好きです。