Sparkling!
第28章 恋する二人の小さな旅 (S × O)
翔side
智「わぁ!?海だぁ♪」
4月の爽やかに晴れ渡ったある日、
俺と智くんは、一泊二日の温泉旅行へと洒落こんだ。
智「翔ちゃん、窓開けていい?」
返事も待たずにウインドウを開ける智くん。
智「天気がいいから気持ちいいね♪」
ノリのいい歌を口ずさみご機嫌だ。
智「翔ちゃん、喉かわいた。」
窓から入ってくる風に、
フワフワの髪を靡かせながら智くんが笑う。
「ちょっと休憩する?」
俺たちは、ここから近いサービスエリアに向かった。
智「うーん、おいひい♪」
さっき立ちよったサービスエリアで買った揚げたてコロッケ。
そいつを可愛く口一杯に頬張る智くん。
「アンタ、可愛いからオマケしてあげる。」
って、店のおばちゃんからもらったコロッケを、智くんは袋から取り出し半分に割った。
智「はい、オマケでもらったコロッケ。あ、そっか、運転中だから食べられないか…」
智くんは、俺に、と半分に割ってくれたコロッケをさらに小さく千切って、
俺の目の前に差し出した。
「えっ!?」
俺が、目を白黒させていると、
智くんはにこ、と笑いながら言った。
智「食べさせてあげる。」