Sparkling!
第36章 僕にかまって!!(N × A version.)
こうして当たり前のように、カズくんが出す指示に応えられるようになった俺は、
カズくん自慢の愛犬(?)…になれたかというと…
和「あっ!!ちょっと、アンタ、どこにマーキングしてんの?」
と、未だに、工事現場のコーンにオシッコを引っかけたりしていた。
「はー、やっぱ、名犬への道は険しいなあ。」
潤「『名犬』じゃなくて、『迷犬』なら今のまんまでいいんだけどな?」
と、毛むくじゃらはニヤニヤ笑った。
「…うるせ。」
潤「ところでさ、彼女の近況、知りたくない?」
「んー……」
知りたいような知りたくないような…。
潤「子供、生まれたらしいよ?」
「ママになったんだ…」
ちょっとショックだったけど、
ママになった彼女の幸せな姿を想像したら、
自然と笑顔が零れた。
潤「気持ち悪っ!?何、一人で笑ってんだよ?」
「な、何でもねーよ!!」
潤「ふーん、ま、いいけど?」
毛むくじゃらは俺の隣に腰を下ろした。
潤「でもさ、俺ら、しょっちゅう会ってない?」
「ご主人同士が仲いいからね?」
潤「まさか…デキてる、とか?」
「デキてる、って、どういう意味?」
潤「…お前は知らなくてもいいんだよ?」
「ふーん?」
と、俺の肩にぽん、と前足を置く毛むくじゃら。
「でも、知らなかったらカズくんに叱られないかな?」
潤「さすがに大丈夫だろ?」
「ね、ところでお前、何て犬?」
潤「………。」
僕にかまって!!(N × A version.) end.