Sparkling!
第53章 Crazy For You
智side
「別れたい?」
「うん……」
「ウソ…だよね?」
「ううん。大真面目だよ?」
目の前の女の子の大きな目にみるみる涙がたまってく。
「理由は聞いてもいいのかな?」
「なんかやっぱ…違うな?って感じがして……」
納得いかない、とかって、ごねられるのかな?
「……分かったよ。」
「ほ、ほんとに?」
「……納得いかないけど。粘ってもダメなんでしょ?」
「ホントにごめん。」
「もういいよ……付き合って?って言ったのは私からだし?」
じゃ、と、踵を返し、スタスタと歩いていってしまった。
その後ろ姿を目で追いかけながら親友のお説教をどうかわそうか、と考えていた。
翔「……やっぱり。」
「……うん。」
翔「何でこう…長続きしないかな?」
小中からの親友、翔くんは困った顔をした。
翔「あのさ…智くん。前々から聞こうと思ってたんだけど…もしかして、好きな子、いたりする?」
「えっ…と…」
心当たりがないわけではない。
翔「いるんならいる、って、はっきり言ってあげた方がいいんじゃない?」
「……だよねぇ。」
翔「で…その子に告白する!!」
「ええっ!!」
俺はビックリしすぎて、イスから落っこちてしまった。