Sparkling!
第53章 Crazy For You
「だからそれはどっちか選べ、って翔くんが……」
翔「……だよね?二宮くん?」
脅迫めいた翔くんの物言いに俺は遂にぶちギレて、翔くんのシャツの襟を掴んだ。
和「止めてください!」
俺も翔くんも、突然の大声に驚き彼を見た。
和「す…すみません。大きな声出してしまって…でも、櫻井センパイが言ったことはあながち間違い…でもなくて…その……。」
「いいんだって?別に無理しなくても?」
和「本当です。俺…じゃなくて僕…その……大野センパイのこと…」
俺を見る真剣な眼差し。
う…嘘だろ?
実は俺は今、家のベッドに寝てて、夢でも見てんじゃないのか?
和「男のクセに男を好きになるなんてどこかおかしいのかも?って思ってたんです。」
腕を組んでうんうん、と翔くんが頷いている。
和「でも、本人を目の前にしたら自分の気持ちに嘘がつけなくなって…その…俺…あ…僕でよかったら…」
マ…マジで…か…。
よかったね、智くん?と翔くんが祝福のハグをしてきた。
が、俺はまだ、夢の中いる心地がして、
その景色を、何処か遠いところで見ているようだった。