Sparkling!
第53章 Crazy For You
和「ねぇ、智?」
「なに?」
甘えるみたいに擦り寄ってきたカズの頭を撫でた。
和「もうすぐクリマスじゃん?」
「うん。そうだね?」
珍しい。プレゼントの催促か?
か、と思いきや、予想外のカズの言葉に俺は頭が回らなくなって言葉が出てこなかった。
和「なんか欲しいもんある?」
「欲しい…もの……?」
和「智、ってば、多趣味だから分かんないだよね?櫻井センパイに聞いても、本人に聞いてみな?って言うし?」
その時だった。
一瞬だけ頭の中で閃いて、でも、カズに怒られるかも?と、押し込めようとした。
いや…でも……それしか思い浮かばねぇ。
和「絵の具?それともスイーツ?」
「……カズ。」
和「ん?なにか思い付いた?」
「カズがいい。」
和「あ?フザけてんの?ぶん殴るよ?」
「フザけてねぇよ。俺はカズがいい。カズが欲しい。」
俺は目の前で呆気にとられているカズを抱きしめた。
和「ち、ちょっと!」
「俺、カズしかいらない。カズ以外いらない。」
和「わ…分かった分かった!分かりましたから放して!」
「ダーメ!!」
俺の下でじたばたするカズにキスをした。
和「……もう。何回ヤんの?」
「何回でも♪」
ほんのり頬を赤く染めたカズの唇に、
今度は優しくキスをしてやった。