Sparkling!
第53章 Crazy For You
後日、
偶然居合わせた大学のカフェテリアで翔くんと昼飯を食べた。
食べながら口にする話は互いの恋愛のこと。
付き合いたての時は、互いの恋人自慢で盛り上がっていたが、酒も飲める年齢になった今は、昔話で盛り上がることも少なくなかった。
早い話、年をとった、ってことなんだろう。
翔「あ、そうだ。ねぇ、智くん。」
「なに?」
翔「今だから言うんだけどさ、俺、実は智くんと付き合いたいな?って思ってた時期があってさ。」
「は、はあっ?」
翔「高校卒業するまで一人だったらコクろうかな、って思ってた。」
マ、マジでか…
あ!!だからか!!
だから、指輪買うとき付き合わせたのか?
翔「雅紀も智くんも結構細身だから指輪のサイズも同じぐらいかな?と思ってさ?」
いやいやいや。絶対、俺と付き合う体で選んでただろ?
最終的に選んだのと俺がつけさせられたの、って、サイズが全然違ってたし?
だからポケットにあんなもん入れて持ち歩いていたのか。
油断も隙もあったもんじゃねぇな?
翔「あ、そうだ。今度実家でクリマスパーティーやるんだけど来る?」
「……行かない。」
こんな話の流れで、行くなんて返事、するわけないだろ。