Sparkling!
第53章 Crazy For You
「そうか?俺は腹一杯カズを食ったから全然だけど?」
和「ばっかじゃないの?腹の足しにもなんないじゃない?」
ケーキも食べ損ねたし、と、口を尖らせすねるカズ。
しょうがねぇな…。
和「えー?コンビニのケーキ?」
「仕方ないだろ?翔ちゃんちで食ったのは、翔ちゃんちだから食えるのであってここじゃ食えないの!」
和「…食いたかったな。パティシエのケーキ。」
「うっ…。」
俺のせいか…。
寂しそうにコンビニのケーキをモソモソ食うカズに罪悪感を感じてしまう。
そのケーキが余ってないか、翔くんに聞いてみることに。
翔『あるにはあるけど……余り物でいいの?』
「だって…それが食べたかった、って言うから…。」
翔『……ふーん。なるほど…』
あ。なんか企んでるっぽい。
ちょっと待ってて?と、意味深な余韻を残して電話は切れた。
一時間後、二人っきりの気まずい雰囲気の中、玄関のチャイムが鳴った。
俺はモニターも確認することなく玄関に向かう。
そーっとドアを開けると、大きなケーキの箱を抱えた翔くんと相葉くんがいた。
しかも、サンタとトナカイの被り物姿で。
翔「クリパのやり直ししようと思って。」
で、そのカッコで便乗するつもりなのか?翔くん?