Sparkling!
第57章 Naturally
「な…」
智「……付き合ってんでしょ?松潤と。」
俺は言葉を失った。
智「俺、ホントのこと言うと、翔くんと雅紀、どっちと付き合うか悩んでたんだよね?」
頭を何度もハンマーで殴られてるような錯覚。
智「でも、翔くんみたいに頭いい人とは釣り合わないかな?と、思って雅紀と付き合うことにしたの。」
そうだったの?
智「それに松潤から相談されちゃってさあ?翔くんと付き合いたいんだけど、どう思う?って。」
「それで智くんは何て……?」
智「いいんじゃない?って。俺は雅紀と付き合ってたし。」
知らなかった…
まさか……まさか、智くんが俺のこと……
「あ……あのさ、仮に…だけど…俺が潤と付き合ってなくて、智くんが相葉くんと付き合ってなかったら…」
リビングから相葉くんの俺らを呼ぶ声が聞こえた。
智「んふふ。どうすっかな?」
とか言いながら、智くんは俺の唇を指先でなぞった。
智「翔くんは…どうしたい?」
目を見開き息を飲む俺を見て智くんが吹き出した。
智「ごめんごめん。そんなマジになるなんて…」
じ…冗談?……ふざけんなっ
一瞬でも真剣に悩んだ時間を返せよ!
イライラしながら戻ろうとして智くんに呼び止められる。
今度は何なんだよ、と思って振り返るとすぐそこに智くんの顔があって、
俺の唇に智くんの唇が重なっていた。
そして、刺身が盛り付けられた皿を手渡しながら笑った。
「はい、翔くん。忘れものだよ?」
<×翔>end.