
夜が開けるまで
第5章 誤算
「今夜の由紀さん、すごく綺麗だよ。本当は俺の彼女だってみんなに自慢したいんだ」
「やめて、恥ずかしいわ」
「今日も見に来てもらいたかったけどね。そんな着物で来たらみんな注目だよ」
「ファンが怒るわよ」
「構わないさ。それよりも、着物の下って何を履いてるのか見たいな…」
拓馬は由紀の手を握りながら、耳元で囁いた。
拓馬はいたずらっ子のように、上体をかがめて着物の裾をめくり上げた。
白い長襦袢の下からちらりとふくらはぎが覗く。
さらに手を入れて肌襦袢も一緒にめくりあげると、艶めかしく白い太ももがあらわになった。
「イヤ…着崩れしちゃうわ」
由紀は片方の手でひざを押さえた。
「ミニスカより着物のほうがエッチなんだね」
拓馬は、妖艶に浮かぶ由紀の太ももをじっくりと撫で回すと
滑らせるように、その奥へと指先を伸ばした。
