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夜が開けるまで

第1章 仮面夫婦

夫の隆は、妻の由紀を突き飛ばし、こう言い放った。


「服を脱いでみろ。男がいるか確認する」




夫の瞳の奥に潜む狂気と嫉妬



朝、起きてみると真っ二つにへし折られた携帯が無造作にテーブルに置かれていたり



ベランダに燃やされた手帳が散乱し、顧客データが消失される


しかし、嫉妬心を露わにしながらの夫との性交は


深い海の底に落ちていくような

恐怖と、静寂の中に包まれた

狂気のエクスタシーに満ちていた



抵抗しても、結局は服従するだけ




由紀はスーツのジャケットをゆっくりと肩から滑らせた。




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