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夜が開けるまで

第3章 真夏の夜の夢


「今度の週末ライブやるんで、良かったら見に来て下さい」




彼は中学生の頃から、大人に混じって音楽活動をしていた。


クラシックピアノから、キーボード、ギターまでこなし、ボーカルもできること、そして端正なルックスから、ファンが多数いたことを人をづてに聞いていた。



由紀はまだ一度もライブ、コンサートといったイベントを体験した事がない。



「だって、そういうのは若い子が行くところじゃない?私なんて…」

由紀は躊躇した。


「来たらビックリしますよ!年齢気にしてたら、何も楽しめないですよ」



拓馬の言葉は、新しい人生を踏み出そうとしていた由紀の琴線に触れた。



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