
夜が開けるまで
第1章 仮面夫婦
蓮田は由紀の着ていたバスローブの紐をほどき、肩から滑らせるように脱がせた。
「あぁ…すごくきれいだよ」
間接照明に照らされた由紀の裸体に、蓮田は感嘆の声をあげた
そして、ネクタイを外すと由紀をベッドに横たわらせた。
「法人契約が成立したよ。君が部長に働きかけてくれたおかげだ」
「おめでとうございます。蓮田支社長」
「君に礼がしたいんだ。何が欲しい?何でも言ってごらん」
「…物よりも、こうしてゆっくりする時間が欲しいの…」
2人は見つめ合うと、貪るように唇を重ね舌を絡ませあった。
