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遠距離愛

第22章 新しい命と…

彼は黙って私を見つめる。
私は続けた。
「猛くんは絶対大丈夫そう思いながらも、怖かったし、不安だった
私を安心させるために、法律上でも家族になって?
お腹の赤ちゃんと、3人で家族になりたい
そうして、私と赤ちゃんを守るために頑張って?」

今の彼にこんなことを言うのは酷なのかもしれない。
でも、今そうしなければいけない気持ちで焦っていた。

不安な気持ちに背中を押されたとしても私は早く彼と家族の繋がりが欲しかった。

彼は天井を見つめながら
「知紗が望むことは叶えてあげたいよ
知紗がそうしたいなら届出してきて」

そう言った後、私に向かって微笑んだ。

面会時間はすぐに終わりを告げた。私はすぐに帰宅してから婚姻届を手に役所に向かった

私は藤木知紗になった。

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