非恋愛体質
第8章 恋のライバル
美奈子さんに言われた言葉を思い出す。
自分を好きになる努力…
変われるチャンスなのかもしれない。
「うん…いいよ。私も自分がどうしたいのかとか、ちゃんと考えてみる。」
「マジ⁉︎やった‼︎」
すごく嬉しそうにしている片山君を見ていると自然に顔が綻ぶ。
「やっぱり春先輩、笑ってるほうが可愛い。」
頭をクシャクシャってされて、髪はボサボサ…
チラッと時計を見ると、いよいよギリギリな時間…
「わー!片山君、洗面所借ります!」
「あるもの何でも使っていいから。」
「うんっ!あと今日からメガネやめてみるね。」
そう言ってニコッと笑った彼女が可愛すぎて、俺の耳は真っ赤だったんじゃないかって思う。