非恋愛体質
第2章 運命って信じますか?
「ロスってどんなところですかぁー?好きな食べ物はなんですかぁー?どこに住んでるんですかぁー?」
彩菜が話題を振り続けるので、話は途切れることなく時間が過ぎていく…
陽のあたる窓側の席だったので、たいして話も聞かず外を眺めて食事をしていると、
「ねぇ、春はどう思う?」
と突然彩菜に声をかけられる。
「あっごめんボーッとしてた。何の話だったっけ?」
「だぁかぁらぁ、課長って結婚してると思う?」
はい?
「ごめん、わからない…」
「もぉー!何も考えずに答えたでしょ!」
そんなやりとりをしている私達を見て課長は笑っている。
「ごめんごめん、結婚はしてないよ。でも気になってる子はいるんだけどね。」
と私のことを見つめながら言ってる…ような気がする。
「えぇ!ショックぅ‼︎」
ガクンと肩を落とす彩菜。
「きっと他の社員もガッカリしますよ…まぁ課長はみんなの課長ですからね‼︎」
切り替えの早い彩菜はその後もたわいない会話をしながら、無事ランチの時間は終わったのだった…