センシティブ♥ボーイ
第9章 圭ちゃんのレッスン
「な、な、なんでカナが鈴木くんのこと…?!」
「このあいだね、おにいちゃんねちゃってたとき…まさしくん…きてくれたから…そのとき…」
「そのとき会ったんだ?」
こくりと顔を赤らめて頷く。
この間、結局寝てしまった僕を鈴木くんはおぶって家まで送ってくれた。
お母さんは金髪のいかつい人が僕をおぶって、深夜に現れたものだから、それは恐怖に慄いたそうだ。
まさか殴られて気を失っているんじゃ…?!
と不安になったが、口を開けば好青年でとても安心したらしい。
そんな深夜にカナが起きていたことさえ疑問だけど。
僕なんて19時には寝なさいって言われてたのに…
鈴木くんだって次の日学校なのに、送り届けてくれるなんて。
「今度はうちに連れてらっしゃい。家でご馳走作るから」
お母さんが嬉しそうに言ったのを見て、なんだか頬がゆるゆるで、ニヤケが止まらなかった。