センシティブ♥ボーイ
第9章 圭ちゃんのレッスン
「カナね、まさしくんにいったの!カエルみせるって!でも…よるおそいからこんどねって…」
シュンとしてカナが俯く。
お礼もしたいし、カナにも会わせてあげたいし、今度鈴木くんを連れてこようと思った。
来てくれるかなぁ。
なんだかまだ誘ってもいないのにワクワクする。
「おにいちゃん、どーしておかお、ゆるゆるなのー?」
「え?!…そ、そうかな…」
「ユルユル、オカオ、ユルユル」
「ちょ、ちょっと…っ」
カエルにも言われてカアーッと顔が熱くなった。
頬を手できゅっと引っ張る。
いけないいけない。
今日は用事があるんだ。
早く行かないと。
「あら?今日も図書館?」
「あ…お母さんおはよう!
今日は…ちょっと…圭ちゃんのところに…」
「ああ、圭ちゃんね、あ、じゃあ…クッキー焼いてあるの。もっていって」
美味しそうなクッキーをもって向かう。
圭ちゃんには連絡済みだ。
今日やることは決まっている。
勉強。
そう。勉強だ。
勉強以外の何でもない。
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