センシティブ♥ボーイ
第15章 ヤキモチ
「今回は調子が悪かっただけかもしれないわね…
でも……どうする?あなた…やっぱり…予備校行かせたほうがいいかしら」
「…そうだなあ」
「え…っ」
そ、そんな…っ
予備校なんかに行ってしまったら、鈴木くんとお勉強する時間がなくなってしまう。
それは嫌だと首を振るけど、いずれは行かせようと思ってたのよと、もうお母さんたちは乗り気だ。
「ぼ、僕…自分で勉強できるよ!今回は…その調子が悪かっただけで……」
「カナにかかりっきりで、最近見てあげられてなかったけど…お兄ちゃん、最近夜ご飯もいらないって言うし…どこでお勉強してるの?」
「…あ、あの…鈴木くんの家で…」
鈴木くんの家でお勉強していることもご馳走になっていることも話したことはない。
お母さんは驚いた顔をして、僕を見つめた。
「だからこの間鈴木くんが家まで送ってくれたのね。」
「鈴木くんって友達か?」
「そーだよー!まさしくん!とーってもかっこいいの!」
ずっと一連の揉め事を見ていたカナが口を挟む。
お父さんはそうかあと、目を細めて笑った。
「でも…ずーっと鈴木くんのところでお勉強するわけにはいかないでしょう?やっぱり…来週から予備校に行きましょう。」
「ら、来週…っ?」