センシティブ♥ボーイ
第15章 ヤキモチ
あまりに急すぎる。
「で、でも……っ」
「崇史、気持ちはわかるわ。崇史がお友達連れてきたの、初めてだもの。お母さんもとっても嬉しいのよ。
だけど…今年は受験の年だから。
受験さえ終われば、好きにしていいから、ね?」
「……」
それでもウジウジしている僕の肩を、お父さんが見かねてポンポンと叩いて、言う。
「学校でも会えるし、休みの日だって遊べるだろう?
なにも遊ぶなっていってるわけじゃないんだ」
わかっている。
お父さんもお母さんも、僕に勉強を押し付けたことは今までなかった。
ただ、僕に友達ができないから、僕が勝手に勉強をしていただけだ。
今年は受験の年。
お母さんたちが心配してくれているのはわかっている。
「わかった…」
数ヶ月の間だけ。頑張ればいいんだ。
自分の部屋に戻って、カエルと目が合った。
「鈴木くんに放課後…触ってもらえなくなっちゃう…」
布団に座ってぼーっと呟いた僕をカエルはジッと見つめていた。