センシティブ♥ボーイ
第16章 鈴木くんの笑顔
「顔、赤いっすけど。マサさん。」
「う、うるせーよ…」
学年の成績で1番が佐藤。
2番目が真由美だ。
学年トップ2がいるクラスに、下から数えたほうが早い俺が組み合わされていること自体、なんだか不自然な話なんだけど。
真由美は縁があるのか1年のときからずっと同じクラスだ。
入学当時、女子は俺の見た目か何か、怯えるようにして俺と接していたものだけど、
真由美は違って、何も怖がることなく俺に奢れだの、昼食を売店で買って来いだの、それはそれはコキを使われた記憶しかない。
それを見ていた周りの女子も、幸か不幸か、今となっては図々しいほど馴れ馴れしく接してくる。
女子の中では一番仲がいいから、坂本のことももちろん知っていて。
「さかもっちゃんが言ってたよ。聖司は、恋愛成就のために勉強するんだって。
誰だろーなー、そんなにマサを夢中にする女の子は♡」
すいません。
男です。
あの野郎。
余計なことを告げ口しやがって。
真由美はニヤニヤとしながら出てきたハンバーグにナイフを入れた。