センシティブ♥ボーイ
第17章 好きなタイプ
そんな僕の様子を見て、鈴木くんは心配そうに僕のことを覗き込んだ。
「…どうした?調子悪いか?…やっぱ今日やめる?」
「……っ」
思い切り首をブンブンと振る。
体調が悪いわけでは無い。
やっと鈴木くんと二人きりで過ごせる時間が作れたのに、帰りたくない。
でも、緊張のしすぎで言葉がでなくて、
ギュっと鈴木くんの制服の裾を握って見つめると鈴木くんはハッとした顔をしてそっぽを向いてしまった。
あ…僕……思わず…
嫌だったのかもしれない。
そっと制服の裾から手を離す。
すると、鈴木くんは直ぐにこちらを向いて。
怪訝そうな顔をする。
「……あ、あの…ごめ…」
嫌だったんだ。
慌てて謝ると、鈴木くんは違うと言ってぼそぼそと言葉を紡いだ。
「…――――よ。」
「……え……?」
「お、お前は、危なっかしいから…っつ、掴まっとけッ」
「――――っ」
ーーーーーえ…っ?
ぐいっと手首を掴まれて、さっき掴んだ裾まで手が導かれる。
その握られた手首は熱くて。
直ぐにまた、そっぽを向いてしまった鈴木くんの頚筋は、なんだか赤い気がした。