センシティブ♥ボーイ
第22章 蛙はカエル
「カエルー!!」
本がずらりと並んだその部屋にいたのは蛙……ではなくて。
緑色をしたインコ。
蛙蛙って、蛙じゃなくてインコのことかよ!!
「ね、ね。可愛いでしょう?可愛いでしょう?カエル!」
「あ、ああ…可愛いね」
可愛いことは可愛いけど。
……なんでインコにカエル?!
まさか緑だからとか、安易な名前の付け方じゃねーだろーな?!
「カエルー、ほら、ご挨拶して?まさしくんだよぉ?」
「………」
………ザ・無。
インコって…喋るんだっけ。
喋るのって別の鳥だっけか?
「きっと、きんちょうしてるの!ごはん…ごはん、あげる!」
カナちゃんは走って部屋から出ていってしまった。
初めて上がる部屋で取り残される俺。
ここ、誰の部屋だよ。
佐藤どこにいんだよ。
あたりを見渡すと、俺と同じ制服。
もしかして、ここが佐藤の部屋か?
「スズキクン」
…………?!
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