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センシティブ♥ボーイ

第22章 蛙はカエル







「ノートが来たからって勉強すんなよ。治るまで見たらダメだかんな。」

「う、うん…」



実は心配で熱が出ている時も夜中まで起きて、予備校の勉強をしている。

授業形式だから、遅れると不安だし、その不安から眠れないのもあって。


だから、なかなか治らないのかもしれないけど。




「お前さ……もしかして」

「……え…っ」



もしかして、夜中勉強してるのがバレたのかな。

そんなんだから、いつまでたっても治んねーんだよ!!
とか、言われるかもしれない。


そう思って身構えていたのだけど、



「お前…部屋で一人であんなこと言ってんの?」

「………え……?」



鈴木くんはあんなことと言いながら、カエルの方を見た。


あんなことって……

あ……


『スキスキスキ……』


無理やり忘れようとしていたさっきの言葉が蘇る。



や、ちが…っ


……くないけど!!



「ち、ちがうよ!!カエルが勝手に…っ」

「勝手に鈴木くんをどこで覚えてくんだよ。」

「……え、えっとぉ…」



カエルが本を読めたら、本で学んだとか言えるのにぃっ

カエルをちらりと見ると、フラと視線を外される。

薄情なやつだ…っ



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