センシティブ♥ボーイ
第22章 蛙はカエル
「そういう好きじゃねーのはわかってんだろ?」
「……」
「お前、カナちゃんにも妬いちゃうほど……」
「そ、それだけじゃないもん!!」
僕は痛むアソコをこらえながら、布団の中で大きな声で叫んだ。
その声に、鈴木くんのリズムを叩いていた手も少しからかうような声も止まる。
言ってしまってから後悔した。
別に怒ってるわけじゃない。
こんなところでいつも僕は声を荒らげたりしない。
「あ…ごめ…」
「そうかよ」
「あ…」
布団に乗っかっていた重みが消えると、足音は遠ざかっていく。
このまま…帰っちゃう……?
僕とはなにも話さないで、カナとカエルとだけ話して帰っちゃうの…っ?
どうしようどうしよう…っ
ぼく…僕…っ
せっかく、来てくれたのに
このまま嫌われちゃったら…どうしよう…っ
いや…やだよ…
「ま、まって…まって…っ」
行かないで!!
半べそかいて布団を勢いよくめくると、
「ふはは、よーやく顔出したな?」
ニカっと笑う鈴木くんがすぐ側に座っていた。
「あ…れ…ぇ…っ」