センシティブ♥ボーイ
第26章 ちょっと距離を置こうか。
「ど…どうしたんだよ」
少しばかりショックを受けながらも、何事もなかったかのように佐藤に問う。
「……こ…来ないで…帰って…」
「なんでだよ」
佐藤は俺と目を合わせようとしなかった。
どうしてこんなことになっているのかもわからないから、とりあえず佐藤の腕を引っ張って、ベッドまで連れて行った。
この間よりもっと元気はなさそうで、調子も悪そうだ。
ぼーっと一点を見つめて、生気をまるで感じられなかった。
「調子…悪いのか…?」
「………」
「熱は…?」
「………」
「なんで…そんな泣いてんの」
「………っ」
佐藤は首を振るばっかりで何も言おうとしない。
何なんだよ。
一体、何があったんだよ。