センシティブ♥ボーイ
第30章 そっち?どっち
「鈴木くん…?」
朝ごはんの準備は完璧なのに、肝心の鈴木くんの姿が見当たらない。
広い家に僕の声だけが響いた。
「すずきくーん…」
リビングの方にいっても誰もいない。
どこか…出かけちゃったのかな…
帰るっていっても…
僕の服…見当たらない…し…
パジャマで帰るのもなあ…
どうしよう……
ふかふかのソファにちょこんと座ったとき、事件は起こった。
「たっだいまーーっあら、お味噌汁のいい香りっ…さすが私の息子ー♪……って………」
「………っ」
てん
てん
てん
「……………どなた…?」
チーン