センシティブ♥ボーイ
第38章 文化祭準備
鶴橋くんはぶすっとして頬杖をついて僕を見ている。
「確か…映画館!」
「映画?なにそれ。」
鈴木くんと鶴橋くんは顔を見合わせて首をかしげた。
「クラスで映画を撮って、教室で上映したよ!」
僕もだんだん記憶がもどってきて、去年は今年と比べると本当に面白くなかったなと実感した。
「え、なにそれ。すげえ。そんなのやってたっけ?ジャンルは?」
「えーっと…サスペンスドラマ!」
クラス全員が画面のなかに出るように、皆で試行錯誤していたのを思い出した。
とりあえず一瞬でも映るように、色んな役を造り出した。
話の内容としては全く面白くなかったけど。
きっと友達がいた人たちは、皆で何かを造り上げることは楽しかったに違いない。
「ふーん、佐藤は何役ででたの?」
「僕は…死体…」
「「ぶっ」」