センシティブ♥ボーイ
第5章 佐藤のメガネ
それに、鈴木くんはたまに意地悪なことを言うし、脅してくるときもあるけど、基本的にはやさしい。
僕の好き嫌いを聞いて夕飯も作ってくれるし、寒くないかとか暑くないかとかすごく聞いてくれるし。
この間勉強中に僕が寝ちゃった時なんて、ジャケットを肩にかけてくれていたし。
本当は優しい人なんだって知っている。
仲良し。かあ
えへへ…
なんだかその響きが嬉しくて思わずにやけてしまう。
「あれぇ?あれあれあれあれ?」
「え……?」
鶴橋くんは、僕の顔をマジマジと見つめてニヤニヤとしていた。
なんだろう。
僕、今、ただにやけていただけだと思うんだけど…
「ちょおっといいかなー?」
「え?…え?え?」
すーっと僕の目の方に手が伸びてきて、僕はパニックになった。
どうしようっ
触られたら僕、どうなっちゃうか…っ
「あ、あっ…あのっあの…」
だ、だめ…っ
ギュッとめを瞑った瞬間、
「おい、ツルー何やってんだよ」
救世主が現れた。