センシティブ♥ボーイ
第6章 キスしたらさあ
「その子、どこの学校?」
「ここ。」
「え?だれだれ?俺の知ってる子?」
「えーっと…知らないんじゃね?影薄いし。勉強第一って感じだし。メガネかけてていかにもマジメちゃんって感じ。」
いかにもマジメちゃんね。
ここは聖司がどうして入れたのかっていうくらいの進学校だから、いかにもマジメちゃんみたいな子は結構いる。
それにしても、こいつはモテるし、可愛い女の子にはまったく困らないはずなのに、そんな影薄い子に手を出すのはびっくりだ。
羨ましいね~青春。
って、いうか、そんな子が聖司を誑かしたわけ?!
すげーな、最近の若い子は。
他人事のように考えながら、タバコに火を点けて、ふと思い直す。
「ていうかさ、聖司」
「んー?」
「お前、好き、なんだね」
「……、えっ!!」
お?これは面白いな。