センシティブ♥ボーイ
第1章 僕の秘密
「じゃあ、佐藤連れて行ったら遊んで来ないですぐに帰って来いよー」
「ほーい」
体育の先生も不審がらずに僕のことを心配してくれて、罪悪感から胸がいたんだけど、仕方が無い。
誰も気がついていないのはラッキーだった。
鈴木くんがはほーいと返事をすると僕の前に後ろを向いて屈んだ。
「……?」
わけが分からなくて、ポカンとしていると
「ほら、おぶされ。」
と、手をパタパタさせる。
どうやら、おんぶをして保健室まで連れて行ってくれるらしい。
見かけによらず、優しいのかもしれない。
本来だったら断っているけど、体育着についたシミを隠さなければならないから、素直におぶらせてもらった。
「おい、マサぁ、佐藤こわがってんじゃねーか!
ギャハハハハ!」
「うっせーよ!」
皆が見て笑っている。
僕は鈴木くんの背中に顔をうずめた。
鈴木くんはうるせーと一蹴して、すぐに体育館から出てくれた。