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俺の愛した女

第17章 彼女の決断

そして部屋の中に彼女がいるのを確信してるのだろう。
聞こえるように、いや。
聞かせたいように冴木は声を張らせて言った。

「帰るなら早い方が彼の為だ」

何を…!

「野上さんは実にいい車を所有していますね」
と、言い残して去って行った。

俺の車?

まさか…

車のナンバーから俺を探したのか?そんなことが…⁉︎

いや…考えるまでもないだろう。
金さえ払えば、その道のプロなら探し当てるだろう。
車のことは俺の盲点だった。

詰めが甘かったのだろうか?
それとも、これは想定内の出来事なのだろうか?

とにかく彼女のところに行って安心させなければ。

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