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俺の愛した女

第18章 俺の日常

それから、お揃いね?と、揃えた食器や
彼女が残した歯ブラシやヘアーブラシなどの小物も全てゴミ袋にぶち込んだ。

全ての彼女の形跡を消し去ってから、俺は前の番号で使っていた携帯を取り出した。

そこには、彼女との出会いからのメールや画像が保存してある。
カードを抜き出しゴミ袋に入れ、本体をバキッと折った…

もう思い出もいらない。
何も残しておく必要もない。
彼女を待つこともない。

これからは、俺の記憶の中の彼女を消して
この胸の痛みを治すだけだ…

あの日この部屋で愛し合った時に彼女を照らしていた月は、今日は俺を照らしている。
その光に包まれるようにして眠りについた。

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